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Posted by おてもやん at

2017年05月29日

自分を映す鏡

 4月2日の熊日「新生面」に、谷川俊太郎さんの詩集の一節が書かれていた。 

 詩人は、「鏡があると必ずのぞき込みます。」  それは、自分が詩人であるかどうかを
確かめるため、 だそうである。

 「新聞記者にとっての鏡は、読者の反応だろう。」とコラムの筆者は言っている。 私は、
この一言がストンと心に落ち、納得した。 そして、私にとっての鏡は何だろうと思った。
あれこれ考えて、「写経だ」と思い至った。

 ほとんど毎朝「写経」をして25年になる。 書いている時、雑念が浮かぶとすぐ文字が
乱れる。 同じ文言を繰り返し書いたりしている。 その日の体調や心境によって「写経」
の出来栄えが違う。

 月2回開催している「新聞カフェIN宇城」の仲間たちにも「自分を映す鏡」を聞いてみた。
「仏壇」・「草取り」・「台所」等、暮らしの身近なところで自分と向き合っていることが伺えた。

 その中で、「自分を映す鏡は妻である。」 ときっぱり言った人がいて、私は心惹かれた。
子どもたちが成長し、夫婦二人になって年を重ねるごとに、夫が妻を頼りにしているなあと
思える夫婦が私の周りにも何人もいる。 「いいなあ。」と思う。

 もし、夫が存命ならば、私の夫も「自分を映す鏡は妻だ。」 と言ってくれただろうか。


              KOGA   


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 11:30おしゃべり通信(KOGA)

2017年05月23日

誕生日の決意

 元教師だった夫の最初の赴任地は、天草市の「本渡中学校」だった。 青年教師の夫は、
陸上部の顧問として放課後、遅くまで生徒達を鍛え、送って行ってはそのまま生徒さんの
家で夕食をごちそうになることも多かったという。

 結婚後、最初に連れていかれたのがAさん宅だった。 ご両親が満面の笑顔で迎えて
くださったのを覚えている。 

 Aさんが中学校を卒業後、毎年「同窓会」が開かれて、私も招かれるようになった。 夫が
県内あちこちに転勤になっても同窓会は続けられ、その夜はAさん宅に泊めていただいて
お母さんに迷惑をかけていた。

 その内、Aさんが結婚したのを機にAさん宅が宿泊所になった。 彼女の子どもが3人に
なった時、宿泊をホテルに変えた。 この同窓会は夫が亡くなるまで約40年間続けられた。

同窓会はなくなったが、私は年に一度はいつの頃からか「本渡のお母さん」と慕っている
Aさんの実家を訪ねている。 お母さんは、この3月12日に94歳の誕生日を迎えられた。

 本人の話によると、親族が集まったお祝いの席で、「みんな、ありがとう。さあ、これから
100歳に向かって頑張るぞ。これからもよろしくね。」と挨拶されたという。 この話を聞いて
私は感動した。

 高齢社会にあって、病院・施設等人生の最後をどこで迎えるか、人それぞれである。
何といっても在宅が一番、とは誰もが望むところではないだろうか。 しかし、どこが最後の
居場所になるとしても、「歳を取りすぎた。周りに迷惑をかける。」という気がねや遠慮がある
のも事実だ。

 「本渡のお母さん」のように、自分の寿命が尽きるまで、前向きに明るく生きていきたい。


              KOGA
  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 10:40おしゃべり通信(KOGA)

2017年05月15日

ポピーの開花

 昨年末、宿泊した水俣のビジネスホテルの受付カウンターに、「ご自由にお持ち帰り
ください。」と花や野菜の種袋が置いてあった。 庭いじりに関心の無い私だが、その時
ふと「撒いてみようかな」という気持ちが動き、ポピーの種を貰ってきた。

 毎朝、ウォーキングで一緒になるAさんが、「昨日、大根の種を撒いた」と言う。 私も
「種まき等した事無いんだけど、撒いてみようかと思ってる。」と言ったら、「じゃあ、後で
鶏糞を持ってきてあげるよ。」と言った。

 しばらくして、玄関に車が停まった。 外で、何かサクサク音がする。 
 出てみるとAさんが鍬で土を耕していた。 土の中にはびこった草の根を取り去り、溝
を作って鶏糞を入れ、種まきの準備は整った。

 極小の種をパラパラと撒いていく。 「芽がでてきたらかわいいよ。」と言って、彼女は
帰っていった。

 それから毎日朝な夕な、発芽しているか確かめる日々が続いた。 そして、とうとう
ダメだった、とあきらめるに至った。 ところが、春になってはびこる雑草の中に、ポピー
の葉がしっかり伸びてきているのに気付いた。
 数日後、ついに開花しているのを発見! 真紅の花が一輪、すっと伸びて春風に
揺らいでいた。 嬉しかった。 

 急いでAさんに「咲きましたよー。」と電話し、写真を撮った。

  

  

                 KOGA




  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 14:55おしゃべり通信(KOGA)

2017年05月10日

四つ葉のクローバー

 目覚めればまだ6時前、もう少しゆっくり寝て居よう・・・と思うが、二度寝ができない性分。

 真冬なら、布団の温もりが気持ちよくて離れがたく、ゆっくりと床の中で朝の時間を過ごす
ことができるが、5月の爽快な気候の朝のひと時は、春の自然を独り占めできるような、
贅沢な気分が満喫できるのに、「布団の中とは勿体ない」と、計算してしまう。

 「今日は1日何をしよう・・・お天気が良いから庭の草取りだ。」 昨日は菜園の草取りをして、
ナスとキュウリとかぼちゃの苗を植えた。 今日は水を掛け、根付きをフォローしよう。 畑が
終わったら庭の手入れをしよう。 芝生の草取りだ。

 芝の端っこに生えてきた草は「クローバー」。 何気なくむしっていたら、四つ葉のクローバー
が・・・。  今日は何か良いことがありそう・・・。

 自然と笑顔が湧いてきた1日だった。

  

                          ほしこ

  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 10:19つれづれに(ほしこ)

2017年05月08日

「怒る」 と 「叱る」

 連休の一日、何となく思い立って机の引き出しの整理をした。 友人・知人たちから
届いた手紙やハガキの他に、クリスマスカードや誕生日カードが沢山入っていた。

 その一番下に、古びた茶封筒が沈んでいた。 それには、現在44歳の息子が小学校
5年生の時、「母の日」にちなんで学校で書かされたらしい 「お母さんへ」というメッセージ
が入っていた。

 「毎日毎日、家の仕事ごくろさまです。」 の書き出しで始まって、中ごろに、「おこるとき
はちょっと表じょうをかえていやな顔をしないでおこってください。」 とあった。

 ドキッとして、クスッと笑って、ごめんね、と心の中でつぶやいた。 と同時に「嫌な顔を
しないで怒ることが出来るか。」 と思いつつ、自分がどんなに醜い表情をしていたかを
想像して恥ずかしくなった。 多分、いつも感情的に怒っていたに違いないと思う。

 私は、子育ての頃からずっと熊日新聞に投稿を続けていて、ある時「他人様の子どもを
叱る」 という投稿文が掲載されたことがある。 

 私の文章が掲載されると、必ずその日のうちにハガキで感想をくださっていたA先生から、
「怒ると叱るは違いますよね。 『怒る』 には怒りが伴い、暗くてきついイメージがありますが、
『叱る』 には厳しさの中にも愛があり、明るさと温かみがあります。」という便りを貰ったことを
思い出した。

 今、息子は11歳と9歳の子育て真っ最中である。 どんな怒り方、叱り方をしているか、
観察してみるのも面白そうだ。


               KOGA
  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 11:40おしゃべり通信(KOGA)