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Posted by おてもやん at

2018年12月27日

プールは何歳まで?

 何か用がない限り、ほぼ毎日隣町の温水プールに通っている。 同じくらいの時間帯に来る
人たちの顔ぶれはだいたい決まっていて、いつの間に顔馴染みになり、ウォーキングコースで
歩きながらおしゃべりをしている。

 テレビや新聞で知った社会面の事件や芸能ニュース等、話題には事欠かず楽しい。 時には
梅干しの漬け方や、干し柿づくりを教えてもらったりしている。

 でも、私が 「ウォーキングおしゃべり」 に加わるのはプール3周と決めていて、あとはコースに
移って休みながらではあるが、500m泳いで私のプールタイムは終了。 約30分間、水の中に
いて仲間たちに 「また明日。」 と挨拶して帰っている。

 先日、泳ぎ終わった後のジャグジーで、熱めのお湯に浸かりながら60歳代のAさんが言った。
「何歳までプールに来る?」

 ちょっと考えて、 「75歳までかなあ。」 と答えた。 すかさず、70歳代のBさんが私を指して、
「この人は30分でさっとあがってダラダラしとらっさんけん、90歳まで来らすよ。」 と言ったので、
「うーん、75歳までだとあと3年半しかなかけん、じゃあ80歳までにする。」 と言ったら、Bさんが
「85!」 と声をあげた。

 何だか励まされているような気がして、元気が出た。 それから、 「元気で長生きして、ピンピン
コロリで子どもたちに迷惑かけたくないねえ・・・」 と、老後の漠然とした不安と願望の話になった。



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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 15:00おしゃべり通信(KOGA)

2018年12月20日

国境なき医師団

 外出から帰って郵便受けをのぞくと、 「大切なメッセージです」 と赤字で書かれた封筒が 
入っていた。 受取人は夫で、差出人は「国境なき医師団」 とある。 

 それは、アフガニスタンやイラク、南スーダン、シリア等、世界70ヶ国以上でマラリア等の
感染症対策や栄養失調、エイズ治療等の継続的な医療援助活動を行っているNPO法人から
寄付を募るものだった。

 私は、このメッセージが既に亡くなっている夫宛であるというのは、生前夫がユニセフに協力
していたからだと思った。

 そして、 「本当にあった実話」 として南スーダンでかかとを銃で撃ち抜かれ、大変な出血で
命が危ぶまれる少年に治療を施し、一命を取り止めた事例等、悲惨な状況が書いてあるのを
読んで、夫が 「寄付をしてくれ」 と言っているように思えた。
 
 そこには、 「3,000円で、診療所にやってくる120人の人を診療することができます」「5000円
で、マラリアの検査を100人実施することができます」「10000円で、栄養失調で苦しむ子ども
たちに300食もの栄養治療食を提供することができます」 と記されていた。

 私は、夫の想いを受け止めて郵便局に走った。 10日後、 「国境なき医師団事務局長」 から
「感謝状」 が届いた。

 怪しげな寄付を募る団体も多いと聞く。 「国境なき医師団」 は、活動と財務の透明性と説明
責任を重視し、監査法人による厳正な監査を経た 「財務報告」 を含む 「年次活動報告書」 を
公式ウェブサイトにて公開しています。 と書かれていた。



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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 15:36おしゃべり通信(KOGA)

2018年12月10日

家族の面会

 先日、県南のグループホームを訪ねた。 ホーム運営について管理者さんにあれこれ
お尋ねして、評価文を書く仕事である。 朝から昼食をはさんで、午後3時ごろまでいて
帰る時、リビングで入居者さんと向かい合って座っている、初老の男性をお見かけした。

 「ご家族ですか?」 とお声掛けした。 顔がよく似ていたので息子さんだと思われる。
職員さんに勧められるままにおやつをいただいていると、息子さんがお母さんに顔を
近づけて 「そんなら、ばあちゃん、またな。」 と小さく手を振られた。

 とたんにそれまで黙っていたお母さんが、無言のまま じぃーっと息子さんを見つめ、
口を動かされた。 言葉は出ない。 その真剣なまなざしは 「帰らないで!」 とも 「私も
帰りたい!」 とも訴えておられるように思われた。

 認知症には様々な症状があって、この人は周囲と馴染むことが困難ということで、一人
別のテーブルで食事をされている人だった。 それでも、母に会いに来た息子を見つめる
その表情には深い愛情が感じられた。

 息子さんはホームの職員さんに深く頭を下げ、振り切るように出て行かれた。 帰りの
車中、どんな思いだっただろうか。 その胸中を思う時、私は泣けて仕方がなかった。

 ホームで家族同様の介護を受けて一日を過ごすには困らないが、家族の面会は本人に
とってとても重要な事だと改めて思った。



      KOGA  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 13:28おしゃべり通信(KOGA)