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Posted by おてもやん at

2019年12月18日

ライオンのおやつ

 図書館で、 「ライオンのおやつ」 という本が目に留まった。 単純にライオンが食べるおやつの
ことかなあと思ったら、全く違っていた。 

 末期がんを患った33歳の女性が、瀬戸内海に面する小さな 「レモン島」 にある、ホスピス 「ライ
オンの家」 で暮らした約1か月間のことが、ふんわりと優しい言葉で綴られている。  ここでは
入居者のことをゲストと呼ぶ。 朝食は365日、ゲストの胃に優しいお粥でもてなされる。

 毎週日曜日の午後3時、ゲストたちは 「おやつの間」 に集まる。 おやつのメニューは、ゲストの
リクエストで決まる。 これまでの人生で、一番心に残るおやつにまつわるエピソードや思い出を
書いて、リクエストボックスに入れておく。 

 当日、誰のおやつが選ばれるかわからない。 その日出されたおやつを前に、マドンナと呼ばれる
ホーム長が書かれた内容を読み上げる。 性別・年齢・病歴等が異なるゲストたちの様々な人生が
語られた後、みんなでおやつをいただく。

 命の最期の時を、こういうホスピスで迎えられることに憧れさえ抱いてしまう、美しい物語である。



      KOGA  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 13:48おしゃべり通信(KOGA)

2019年12月04日

ちょっとお見舞い

 1年前に知り合ったAさんは現在90歳。 彼女から、熊本市に 「新老人の会」 という会が
あることを知らされた。 

 この会の主催で、10月にパレアで5回シリーズで 「令和養生塾」 が開催されるとのことで、
Aさんに誘われて申し込んだ。 ところが、8月上旬に痛めた腰の治りが悪く、結局1回も参加
することができなかった。

 第1回は、 「令和の時代を健康に生きる」 ・ 小山和作先生。 小山先生も、もう88歳だそう
である。 第2回は 「食による養生」・ 二塚信先生(元九州看護福祉大学学長)。

 以下、「日々の生活と養生」 「心に元気を」 「老いを前向きに」 と続いて、どの講座も関心が
あったのでとても残念だったが、体力に自信がなかったのだから仕方がない。 その間ずっと
Aさんに、 「今回はダメだったけど次回は行けそうです。」 と電話したり、ハガキを書いたりして
いた。

 講座の最終回が終わった次の日、Aさんから 「新老人の会」 会報と共にプレゼントが届いた。
ヒートテックの肌着と暖かそうな靴下である。 のし紙に 「ちょっとお見舞い 早く良くなってね。」
と上手な筆文字で書いてあって、熱いものがこみあげてきた。

 90歳になって尚、何とおしゃれで細やかな心遣いであろうか。
講座の最終回は 「老いを前向きに」 だった。 Aさんの生き方がまさにそれである。

 「今日の講座も良かったよ。」 と書き添えてあった。



     KOGA  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 17:12Comments(0)おしゃべり通信(KOGA)