熊本県高齢者介護施設・住宅ガイドブログ

　梅雨入りしたというのに晴天の日が続いていたが、６月２１日の午後から本格的な
雨になるという予報が出た朝、熊本市内のグループホームに「筋力向上トレーニング」の
ボランティアに出掛けた。

　いつものように門を入ると、入居者２０人余りが広い芝生の庭に置かれた椅子に座って
待っておられた。　職員さんによると、「これからしばらく （梅雨で） 外に出られないから、
今日は外で運動しましょう。」　という話になったという。

　曇天ではあったが、緑の木立ちをぬってさわやかな風が吹き渡って気持ちがいい。
入居者の方々の表情も明るい。

　いつものように首の運動から始まって、手・足・腰を動かし、新聞棒を使って身体全体を
伸ばしている時、上空を飛行機が飛んでいるのが見えた。　と同時にほとんどの人が、
運動を止めて飛行機に向けて手を振り始められた。

　私も一緒に天を仰いで大きく手を振った。　そして何事もなかったように運動再開。
この後、口腔体操・指の運動に移るのだが、３０分の間に三度、飛行機に手を振った。

　運動の途中中断なんて、全く問題ではない。　何とおおらかに時が流れていることか。
これが屋内だったら何のハプニングも起こらず、いつもの運動で終わっていた。

　豊かな自然の中で、伸びやかに心の赴くままに過ごしておられる、この施設の入居者の
皆さんは幸せだと思い、私もハッピーな気持ちになった。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　KOGA