2017年12月19日

医学部実習生

 月に一度、定期受診で近くの開業医に通って健康管理をしている。 田舎の個人病院
なので、待合室はさながら高齢者の「寄合所」のような雰囲気がある。
 
 待合室には市販のきれいな花ではなく、この医院の院長夫人が山から採ってきた素朴な
白い花を咲かせた大振りの枝や、赤い実が沢山ついた枝等が、大きな甕(かめ)に自然な
形で活けてある。

 私は、それが楽しみの一つでもあるのだが、誰か気づいている人がいるのだろうかと
思える程、顔見知り同士のおしゃべりでいつも賑わっている。

 自分の番が近づいて、診察室の側の長椅子に移動して待っていたら、診察室から先生の
声が聞こえてきた。 「病院に来る元気のあるけん、よかですよ。」 すると、おばあさんが
「腰の痛うなかなら、まぁだ元気ですばってん。」 と大きな声で応えている。

 先日は、若い男性が二人、先生の後ろに神妙な様子で控えていた。 「今日は、実習生が
来ています。」 と言われたので、私は、「先生にもそういう時期があったんですよね。」と
彼らの緊張をほぐす意味も含めて言った。 「20数年も前ですけどね。」 と先生が応じられた。
診察が終わり、彼らに会釈して診察室を出た。

 帰りの車中、医療的な技術の研鑽はもちろんだが、患者が気軽に話しかけられる医者に
なって欲しいと思った。


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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 13:45 │おしゃべり通信(KOGA)