2018年10月25日

夫の教え子さん

 9月末から10月初旬にかけて、台風24号・25号とたて続けにやってきた。 24号の
時はちょっと面倒だと思って雨戸を閉めなかったが、25号の時は午後10時を過ぎてから
「やっぱり閉めとこう」 という気になって、やや強めの風の中、雨戸を引き出した。

 翌朝、風が弱まってきたので雨戸を収納した。 全部で8枚。 生来の不器用なので最後の
2枚がスムーズに入ってくれない。 仕方なくそのままにしておいた。

 その日の午後、夫が不知火中学校に勤務していた時の生徒さんが、みかんを持って来て
くれた。 彼は、不知火町で有機肥料を使ってみかんを育てているみかん農家で、毎年この
時期にみかんを届けてくれる。 それは夫が亡くなってからも変わらない。 もう、今年で還暦を
迎えるそうである。
 
 「ちょっとお願いがあるんだけど…。」 と言って、収まらなかった2枚の雨戸の収納を頼んだ。
頑として動かない雨戸を押しやりながら、 「古賀先生に電話すればよかったたい。」 と彼が
言った。

 私は不意に泣きそうになった。 電話が通じる所にいてくれたらどんなにいいだろう。
一人暮らしになって困るのは、こういう男手が必要になった時だ。 彼が私の頼みを気軽に
引き受けてくれてありがたかった。

 彼は中学校を卒業以来、ずっと夫を慕ってくれている。 今度息子さんのお嫁さんになる人の
ことを嬉しそうに話して去って行った。


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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 10:54 │おしゃべり通信(KOGA)