2019年11月19日

永久保存版

 図書館から、 「なんにもなかった」 というタイトルの本を借りてきた。 暮らしの手帖社が
発行している 「戦中・戦後の暮らしの記録」 である。 その本の裏表紙に、既刊の 「戦争
中の暮らしの記録」 という本が紹介されていた。

 表紙は、下の方が少し焼け焦げた黒っぽい手帳の上に真っ赤な薔薇のつぼみが一輪、
置かれている。 それを見た途端、確かこの本は持っているはずだ、と思って本棚を探して
みた。 
 
 あった。 1968年夏、発行されたものだった。 これを私はその年の8月15日に購入
したらしく、日付が本の末尾に残っていた。

 この時私は21歳。 もちろんまだ結婚もしていない。 この時、私はどんな思いでこの本を
買ったのだろうか? そして、どんな思いで読んだのだろうか? 全く記憶にない。 でも、
残しておかなければ・・・と思ったのだろう。 あれから51年経った現在、手元にあるのだから。

 中に、焼け落ちた戦場や米つき棒・もんぺ・防空頭巾等のモノクロ写真等はあったが、1冊
まるごと読者からの投稿による 「戦争中の暮らしの記録」 として特集にあてたと書いてある。

 当時、私が購入した時の価格は280円であったが、現在2,200円という定価がついていて
驚いた。

 今、改めて読み返してみて、私は終戦から2年後の生まれなので、当時の悲惨な暮らしの
記憶はない。 ただ、貧しかった事だけははっきり覚えている。

 あの時、大人と子どもとどっちがつらかったかと考えると、それは大人たちだろうと思う。
子どもたちにひもじい思いをさせたくないという親ごころを思っただけでも、胸が熱くなって
泣けてくる。



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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 15:34 │おしゃべり通信(KOGA)