2020年09月28日

思いやりの嘘

 先日、友人のAさんから、 「孫の詩が新聞に掲載されたので見てください。」 とメールが
きた。 小3の女の子がおばあちゃんと毎日のように 「おはじき」 をして、自分は負けて
ばかり。 「おばあちゃんはすごいなあ。」 という内容の詩だった。

 「これには後日談があります。」 とAさんから再度ハガキがきた。 それによると、実は
彼女は孫におはじきで一度も勝ったことが無いと言う。

 「『どうしてあんなふうに書いたの?』 と聞いたら、 『おばあちゃんが負けてる、と書くと
かわいそうだから』 と言ってくれて、何と優しい子だろうかと思った事でした。」 と書いて
あった。

 私は返信に戸惑ってしまった。 確かに、彼女は優しい思いやりのある子どもである。 
本当の事を書かなかった。 それは善意の嘘である。 私も自分の孫が同じような事を
書いたら、やはりAさんのように思うだろう。

 でも、何か釈然としない思いもある。 子どもは、 「やったあ。 ばあちゃんに勝ったあ。」
と素直に喜んで、そのまま書いた方が子どもらしいとも思う。 色々な解釈ができる小さな
出来事であった。



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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 11:18 │おしゃべり通信(KOGA)