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Posted by おてもやん at

2020年05月25日

すてきな手紙

 読書が好きな私にとって、市の図書館は欠かせない施設である。 その図書館がもう3か月、
コロナ禍で休館が続いていて、読む本がない。 40年来のペンフレンドにそのことを嘆いたら、
4冊の本を贈ってくれた。

 その中の1冊が 「すてきな手紙」 である。 この本に、外国の恋愛小説からの引用で、遠く
離れた恋人に手作りのクッキーを送った際に添えられた手紙の書き出しが紹介されていた。
クッキーには彼の名前を入れてある。

 「きれいなお砂糖の頭文字をご覧になれば、誰がこのクッキーを焼いたかおわかりでしょう。」
で始まる手紙。

 この本の著者は、 「私はこの手紙がひどく気に入った。 何とおしゃれな書き出しであろう。
手紙は 「拝啓」 や季節の挨拶の決まり文句で始まらなくてもいいのだ。 何かを贈る時、ただ
もう贈りたいという心をそのまま相手に伝えればいいのだ。 そう思った。 その共感は今も
続いている。」 という内容だった。

 この本の著者は 「清川妙」 さん。 存命ならば、今年99歳だ。 この本は33年前、彼女が
66歳の時に出版されたものだ。 紙が黄ばんでいる古本だが、今に通ずる内容で、手紙書きが
趣味といってもいい私にはいちいちうなづけるものだった。

 手紙は相手の事が好きで、やさしい気持ちや思いやりを伝えるものだと書いてあり、著者は
そういう人を 「手紙美人」 だと言っている。 年間250通以上の手紙やハガキを書いている私も
「手紙美人」 と言えるかもしれない。



     KOGA 

  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 13:44おしゃべり通信(KOGA)

2020年05月18日

コロナ禍の日々

 5月も中旬を過ぎた。 4月初旬から外に出掛ける機会が減り、長い1か月だった。

 母が入居している熊本市内の老人ホームも2月中旬から面会禁止になっていて、週1~2回、
施設の玄関口で洗濯物の受け渡しの為に出掛けるだけだ。 そのついでに買い物も済ませるので、
家の中で過ごす時間が多くなった。

 朝のひと仕事が終わったら 「写経」 をして、昼食前まで本を読む。 図書館も閉館したままなので、
夫がよく読んでいた時代小説の文庫本に手を伸ばしてみた。 これまで時代物にあまり関心は
なかったが、読んでみると案外おもしろい。

 昼食を終えてまた読書に戻り、3時頃になったら洗濯物を取り入れてウォーキングに出る。
私が歩く農道ではめったに人に会わない。 帰ったらまた、読書の続きをする。

 一人暮らしの私は、 「あーあ、今日は誰ともしゃべらなかったなあ。 そろそろ夕飯の支度でも
始めようかな。」 と思っていた夕方5時頃、電話が鳴った。 携帯に親しい友人の名前があり、
もうそれだけでパッと気持ちが明るくなった。

 「こんにゃくを作ったから取りにおいで。」 と言う。 すぐ飛んで行った。 お互いマスク顔で、
ご主人も交えてしばらくたわいないおしゃべりで笑い合った。 その日の夕食は、彼女が作った
こんにゃくと蕗のつくだ煮、そして赤飯までいただいて心が温まった。

 誰とも会わない、誰ともしゃべらない日は寂しい。 友人たちに 「どうしてる?」 と電話する事が
多くなった。



      KOGA
   


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 11:08Comments(0)おしゃべり通信(KOGA)

2020年05月11日

一鉢のカーネーション

 5月10日、母の日。 朝から雨だったのでちょっと迷ったが、やはり今日のうちにと思って
老人ホームに居る母のところに真っ赤なカーネーションの鉢を持って行った。

 いつものように玄関先で洗濯物の受け渡しをして、鉢を頼んだ。 職員さんが 「お部屋に
飾りますね。」 と笑顔で受け取られた。 

 午後、母から電話があった。 「花を持って来てくれたね。 ありがとう。 みんなが集まる
リビングに飾った。」 と言う。 独り占めするよりみんなで楽しんだ方がいいと思ったそうだ。

 私の中では母一人しか見えていなかったが、母が1つの花を共有したと聞いて、 「お母さん、
それは良かった。 私も嬉しかよ。」 と言いながら、胸が熱くなるのを感じた。 皆さんが、
「きれいかね。」 と喜んでくださったという。

 老人保健施設から老人ホームに移って約半年経ったが、前の暮らしはすっかり忘れている
らしく、今の住まいに馴染んでいる。 「お母さんがそこの暮らしに文句も言わんで元気に
暮らしているから安心よ。」 と言ったら、 「私はみんなの話をよく聞いているからね。」 と言った。

 それぞれ異なった人生を歩んできた高齢者ばかりの中で、コミュニケーションはうまくいって
いるようだ。



   KOGA  


Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 13:37おしゃべり通信(KOGA)