2018年06月11日

おばあちゃんの弁当

 76歳になる私の友人は、息子さんと中2になる孫娘と3人暮らしである。 孫が小1の時、
息子さんが離婚して以来、彼女が母親代わりになって精一杯の愛情を注いで育てているが、
「孫だから、つい甘やかしてしまうとたい。」と言って、自分の孫への接し方を冷静に見ている。

 「小・中学校の間は給食があるからいいけど、孫が高校生になった時、ちゃんと弁当を作って
やれるよう、元気でいたい。」 と彼女は言った。

 もう一人の友人は、77歳。 彼女は社会人になった孫息子の弁当作りをしている。 本人の
母親が、毎朝5時から近くの物産館に出荷する 「山菜おこわ」 を作っているので、友人が孫の
弁当作りを担当している訳だが、 「弁当作りが楽しくて少しも苦にならない。」と彼女は言う。

 そのおかずは、前日の残り物や冷凍食品を揚げた物ではなく、いなり寿司・かっぱ巻き・
ベーコンの肉巻き等、手がかかる品を一人分作っていると聞いて、私は驚いた。

 夜遅く帰ってくる孫は、黙って空の弁当箱を台所に置き、翌朝また黙ってその日の弁当を
持って行くのだという。

 多分、職場では同僚たちに、愛妻弁当ならぬ愛情いっぱいの「ばあちゃん弁当」 が羨まし
がられているに違いない。



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Posted by 熊本県高齢者介護施設・住宅ガイド at 11:27 │おしゃべり通信(KOGA)